自社のブログ記事、書いてはいるものの、AIの回答にはほとんど出てこない、と感じたことはないでしょうか。結論としては、記事の本数や更新頻度そのものよりも、見出しと結論が読者の疑問への答えとして噛み合っているかどうかが、読まれやすさを左右する大きな要素になっているようです。以下、具体的にどこを見直せばいいのかを整理します。

情報量を増やすだけでは変わらない気がする

投稿数を増やせば増やすほど、AIに拾われる可能性も上がるはずだ——そう考えて更新を続けている担当者は多いはずです。記事数と拾われやすさのあいだに、まったく相関がないわけではないのでしょう。ただし、蓄積した記事のうち実際にAIの回答へ反映されているものを数えてみると、拍子抜けするほど一部にとどまっている、ということが起こりえます。量を積んでいるのに個々の記事が答えとして機能していないのだとすれば、増やす前に確かめるべきことが、まだ残っているはずです。

見出しが答えの形になっているか

読者が実際にAIへ投げる質問は、たいてい「〇〇とは何か」「〇〇はどうすればいいか」という一文です。この一文とほぼ同じ形の見出しが本文の中に見当たらず、記事全体を読み込まないと答えにたどり着けない構成になっていることは、珍しくありません。見出しを社内向けの体裁のよい言葉(「〇〇について」「〇〇の重要性」)で書いてしまうと、疑問文との対応が一段ぼやけます。読者の疑問文に近い言葉を、そのまま見出しに転記するだけでも、対応関係ははっきりします。

結論を後半に置く構成の弱さ

結論を先に言ってしまうと単調な文章になる、という感覚は、読み物としては正しい面があります。ところが、答えを探しているだけの読み手やAIにとっては、結論が本文の後半に埋もれている構成は、そこにたどり着くまでの手間がそのまま参照のされにくさに変わります。読ませて楽しませる記事と、疑問に答えるための記事とでは、必要な構成がそもそも違う、と割り切ったほうが動きやすいかもしれません。

詰め込みすぎた記事の見えにくさ

一つの記事に複数のテーマを詰め込むと、それぞれの疑問への回答としては薄まった状態になります。「AEOとは」「対策の始め方」「費用相場」を一本の記事にまとめてしまうと、読者がどれか一つを知りたくて訪れたとき、目的の答えが本文のどこにあるのか探す手間が生まれます。テーマごとに記事を分け、それぞれが一つの疑問に的を絞って答える形にしておくほうが、個々の記事の役割ははっきりします。

更新されているかどうかの跡

一次情報を出す意味でも触れたとおり、情報の鮮度は軽視できない要素です。ブログ記事についても同様で、公開日だけが古く中身が更新されているのかどうか外から分からない記事より、更新履歴や追記日が明示されている記事のほうが、少なくとも読み手には安心材料になります。ただし、更新日だけを書き換えて中身が変わっていない記事は、かえって不誠実な印象を与えかねません。跡を残す作業は、実際の見直しとセットでなければ意味を持ちません。

社内の言葉のまま書いていないか

自社サービスの説明を書くとき、社内で通じる略語や独自の言い回しをそのまま使ってしまうことがあります。内容自体は正確でも、読み手が実際に使う言葉と書き手が使い慣れた言葉とが一致していなければ、疑問文との対応という点では遠回りになります。AIにどんな質問をされそうかを想定する方法で洗い出した言い回しを、見出しや冒頭の一文にそのまま反映させる作業は、地味ですが効果が見込めそうな範囲に入ります。

記事内のQ&Aを補助的に使う

本文の説明だけでは拾いきれない周辺の疑問については、Q&A形式のセクションを部分的に挟む方法も選択肢に入ります。ただし、これは本文の構成そのものを見直す代わりにはなりません。見出しと結論の位置が読者の疑問と噛み合っていない記事に、Q&Aだけ後付けで足しても、根本的なずれは残ったままです。

読まれやすさをどう確かめるか

構成を見直したところで、それが実際に効果を持ったかどうかを確認する手段は限られています。関連するキーワードで自社名や記事のテーマを複数のAIに投げてみて、以前と回答内容に変化があるかを見ていくほかありません。一度の確認では判断がつかないため、時期を分けて何度か試し、変化の傾向をメモしておくくらいが、現実的な向き合い方になりそうです。

よくある質問

Q. 既存の記事をすべて書き直す必要がありますか。
A. 一度にすべてを見直す必要はありません。アクセスの多い記事や、内容的に問い合わせにつながりやすい記事から優先的に見直すほうが、無理なく進められます。

Q. 見出しを疑問文にすると、SEO的な見え方が悪くなりませんか。
A. 一概には言えません。体言止めの見出しにも読みやすさの利点はあるため、記事全体のバランスを見ながら、重要な箇所から疑問文に近づけていく進め方が無理がないはずです。

Q. 結論を先に書くと、続きを読んでもらえなくなりませんか。
A. その懸念は理解できます。ただし、結論の後に理由や具体例を続ける構成であれば、結論を先に置いても本文を読み進める動機は別途作れると考えられます。